D'Indy, Vincent
ヴァンサン・ダンディ
仏 1851-1931
作曲家。由緒ある貴族で軍人の家系で、幼くして両親を亡くし、祖母である伯爵夫人レジアに育てられ、また音楽教育の基礎とピアノの手ほどきを受ける。
後にマルモンテルとディエメルにピアノを師事、13歳で和声をラヴィニャックに学ぶ。
1871年頃には職業音楽家としてチェロ、トランペット、ティンパニ、ホルンの演奏を行い、1873年から国民音楽協会でピアノ伴奏者を務める。
1872年、対位法とオルガンをフランクに師事、1873年、パリ音楽院のフランクのクラスに入り、75年に一等。
パドルーのコンサートで合唱指揮者および副指揮者を務め、その後コロンヌ管弦楽団の合唱指揮者、国民音楽協会の事務長に就任。
1896年、ボルド、ギルマンと共同で「スコラ・カントールム Schola cantorum」を設立、これは教会音楽家の養成と古今の教会音楽の振興のためのヨーロッパ屈指の機関となった。
リスト、ブラームス、ヴァーグナー、R.シュトラウスらの知己を得、影響を受けた。ドビュッシー以前の19世紀末フランスの作曲家を代表する存在。「新フランス楽派」と呼ばれる革新運動の提唱者。弟子にはセヴラック、ルーセル、サティがいる。
作品:
◆器楽
ピアノ: ソナタ(1908)
ヴァイオリン・ソナタ(1909)
チェロ・ソナタ(1926)
◆管弦楽
ヴァレンシュタイン Wallenstein
3つの交響的序曲(1885)
フランスの山人の歌による交響曲(セヴェンヌ交響曲)Symphonie sur un chant montagnard francais (symphonie cevenole 1886)
サルビアの開花伝説 Sauge fleurie, legende(1885)
交響的変奏曲「イシュタール Istar」(1897)
組曲「山の夏の日 Jour d'ete a un montagne」(1906)
◆舞台作品
オペラ・コミック「楡の下で待っていて Attendez-moi sous l'orme」(1882)
アクション・ドラマティック「フェルヴァール  Fervaal」(1897)
オペラ「異邦人 L'etranger」(1903)
宗教劇「聖クリストフの伝説 La legende de St-Christophe」(1920)

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