Marenzio, Luca
ルカ・マレンツォ
伊 1553-1599
作曲家。ブレシア聖堂の少年聖歌隊員をしていたとされ、1565〜67年にここの楽長であったコンティーノに習ったと思われる。その後ローマでクリストフォロ・マドルッツォ枢機卿とルイージ・デステ枢機卿に仕えた。この頃に最初のマドリガーレ集を出版。
1588〜89年、フィレンツェのフェルディナンド公に仕える。89年には、オペラ史上重大なステップとなり有名な、バルガーリBargagli の喜劇「巡礼の女 La pellegrina」制作に参加、第2および第3インテルメディオを書く。
その後ローマへ戻り、ヴェルトゥオーザ・コンパーニア・デイ・ムジチ Vertuosa Compagnia dei Musiciの一員となる。1595〜98年、ワルシャワのポーランド国王ジィグムントの宮殿に滞在。
出版された作品は生前から何度も版を重ね、イタリア国内のみならず欧州各地に知られていたことがわかる。イタリアではモンテヴェルディ、ドイツではハスラーやシュッツ、イングランドではダウランド(マレンツォの直弟子)など、マレンツォの影響のあった音楽家は多い。
16世紀後半の重要なマドリガーレ作曲家で、当時「イタリアの最も甘美な詩人 il piu dolce cigno d'Italia」と呼ばれた。
教会作品では、ローマのパレストリーナの伝統と、ヴェネツィア楽派の要素の両方を併せ持つ。

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