Victoria, Tomas Luis de
トマス・ルイス・デ・ビクトリア
西 c.1548-1611
作曲家。イタリア風にトンマーゾ・ルイージ・ダ・ヴィットリア Tommaso Luigi da Vittoria とも呼ばれる。(スペイン語としてのカナ表記の場合は、発音から、ヴィではなくビと書く)
アービラの大聖堂の少年聖歌隊員として音楽を学び、1565年、奨学金を得てローマへ出る。ドイツ学院コレギウム・ゲルマニクムに入学、神学、ラテン語、音楽を学ぶ。隣のローマ学院の楽長パレストリーナの影響を受ける。
1569〜74年、サンタ・マリア・ディ・モンセラート教会で歌手とオルガニストを務める。1573〜76年、コレギウム・ゲルマニクムとサンタポリナーレ教会で楽長。聖フィリッポ・ネーリの信心会に入った後、1575年に司祭に叙任。1578〜85年、同会のサン・ジロラモ・デッラ・カリタ教会で助祭。
1581年にマドリードのデスカルサス・レアーレス修道院に隠遁したマリア皇太后付き助祭となり、その後スペインに帰国。1595年、皇太后のオルガニスト兼名義楽長。皇太他界後も同修道院によって活動を続けた。
世俗曲を一切書かず、宗教曲のみに徹した。スペインにおける古典的声楽ポリフォニーの代表的作曲家であり、パレストリーナの様式に近いが、スペインの伝統をも残している。
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