第1幕
ドゥ・ラ・アルティエール婦人の屋敷の広間。召使たちが主人は良い方だが、奥様はひどいお方だという合唱から始まる。そこに出てきた主人のパンドルフ。彼は田舎で一人娘と共に暮らしていたのだが、伯爵夫人であるアルティエールと結婚したために、傍若無人な彼女とその連れ子であるわがままな二人の娘に振り回されていた。彼女達にいびられる自分の一人娘のリュセットが可哀相だと嘆くが、夫人達の気配がしたのでその場を立ち去る。現れた婦人は二人の娘に今夜は王子様の宮殿で舞踏会があるのだからと着飾らせ、二人の娘に舞踏会が女にとっていかに重要かを指南する。パンドルフは婦人のせいでリュセットを連れて行けないことを残念に思いながら、皆は舞踏会へと出発する。
一方サンドリヨン(灰かぶりの娘)と呼ばれているリュセットは「炉端で一人」とアリアをうたう。皆が舞踏会に行っている間も私は仕事をするのが定めだ、と歌っているうちに彼女は寝入ってしまう。するとそこに妖精が現れ、サンドリヨンを美しく着飾り、彼女を起こす。目を覚ますと夢のように変化している自分の姿にサンドリヨンは驚くが、舞踏会に行けることを心の底から喜ぶ。妖精に真夜中には必ず帰ってくるようにと忠告を受け、ガラスの靴を履いた彼女は美しい馬車に乗って舞踏会へと出掛けていく。

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