第1幕第1場
18世紀のイタリア、モンテフィアスコーネ。ドン・マニフィコ男爵には実の子二人クロリンダとティスベ、それに既に亡き後妻の連れ子アンジェリーナの三人の娘がいた。姉二人は令嬢扱いでアンジェリーナは女中代わりで冷遇されていた。いつも粗末ななりの彼女は灰まみれと言う意味のチェネレントラと呼ばれていた。ここに王子ドン・ラミロの家庭教師アリドーロが乞食に扮して現れる。アリドーロは真に王子にふさわしい女性を探して国中を歩いていた。姉たちはこの乞食を追い払おうとするが、やさしいチェネレントラは同情してこっそり食べ物を与える。そこへ廷臣達が現れ、間もなく王子が妃選びの夜会に娘達を招待に来ると伝える。王子の妃選びを知った男爵はこれを利用して自分の傾いた財政を立て直そうとする。そこへ王子が侍従の服装で現れる。前もって自分の目で価値ある娘を捜しに来たのである。コーヒーを運びチェネレントラが王子と鉢合わせしてカップを落としたことから二人は仲良くなる。王子は自分は王子の家来と名乗る。王子に扮したダンディーニが娘達を舞踏会に招待するがチェネレントラは男爵が許してくれない。皆が宮殿へ向かった後、アリドーロが「正しいものは報われる」と彼女を宮殿に連れていく。
第2場宮殿の一室。クロリンダとティスベは王子に扮するダンディーニの気を引くべく必死にご機嫌取りをしている。そこへアリドーロの力で見違えるほど美しくなったチェネレントラがベールで顔を隠し現れる。王子はすぐに気が付き胸を高鳴らせる。男爵達はチェネレントラにそっくりだと疑うが確信が持てない。
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