運命の力
La forza del Destino
ジュゼッペ・ヴェルディ
Giuseppe Verdi
伊/1813-1901
初演:186年11月10日ペテルブルク帝室歌劇場/1869年2月20日/ミラノ
台本:伊語/フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ/Francesco Maria Piave(1810-1876)
アントーニオ・ギスランツォーニ/Antonio Ghislanzoni(1824-1893)
演奏時間:
序曲7分/第1幕18分
第2幕50分(18/32)
第3幕55分(28/27)
第4幕36分(21/15)
合計2時間46分
運命の力楽器編成
2Fl(Picc),2Ob,2Cl(Bass-Cl),2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tub,Tim,SD,BD,2Hrf,Org,Str.
sul Palco:6Tp,4SD
序曲,8'
1Fl,1Picc,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Cimbasso(Tub),Tim,SD,BD,(Cym),2Hrf,Str
概説:
歌劇「運命の力」(ヴェルディ)
 このオペラは先の「仮面舞踏会」や、次の「ドン・カルロ」のような、人間関係の葛藤を劇的に捉えた悲劇ではなく、むしろ運命の力に翻弄される、人間の悩みとか神への祈りを、絵画的に描いた抒情詩とでもいえよう。したがって「仮面舞踏会」や「ドン・カルロ」が、演技力を要求するドラマティックな作品なのに対して、この作品は徹頭徹尾声そのものに、頼り切った傑作オペラといえるだろう。そして物語が単純であるため、エピソード的な部分が多く、メリトーネのようなブッファ役や、プレチオシルラのように、ストーリーの展開にまったく関係のない、準主役が登場したりする。これが全体に暗い内容のオペラに、大きなコントラストを際立たせている。したがって実力のある名歌手によって演じられたとき、まさに声、声、声の華やかな競演が堪能出来、オペラを味わう醍醐味を実感することが出来る。
(C) 出谷 啓
最終更新:2009年3月24日
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