第3幕:第1場 大広間の祝宴
トラモントの勝利を祝して讃歌が歌われている。正気を失ったアリンダルに代わり、友人のモラルトが妹のローラ王女と結婚し王位に就いていた。しかしモラルトやローラは祝賀会を早々に切り上げると、正当な王位継承者であるアリンダル王子の正気が一日も早く戻るように民衆とともに祈りを捧げる。アリンダルはアーダを求め、苦悩の中で「盾と剣とリラ(竪琴)を携え試練に立ち向かえ」と言う魔法使いグロマの声を聞く。そこに妖精のファルツァーナとツェミーナが現れ、石にされてしまったアーダを救って欲しいと懇願するので、アリンダルはグロマのお告げに従い、妖精達の道案内でアーダ救出に向かう。
第2場 おぞましき悪霊の蠢く地下の洞穴
アリンダルは妖精に導かれ、洞窟の入口にやって来る。しかし行く手を遮る悪霊たちが現れ、決死の戦いを繰り広げる。そこでアリンダルは「盾を使え」と言うグロマの声に従い、盾で身を守ると悪霊達は消えて行く。次に現れたのは青銅の鎧に身を固めた兵士達だった。彼はまたもや盾に身を隠すが、兵士達はびくともしない。すると再びグロマの声が「盾を剣に持ち替えよ」と教える。兵士たちを剣で打ち破ったアリンダルは更に洞窟を進み、ついに石になったアーダを見つけ出す。そしてグロマの助言に従い、切なる思いをリラで奏でると、呪いは解けアーダは蘇る。試練を乗り越え、愛し合う二人は固く抱き合う。
第3場 妖精の国
妖精の王は喜びに満ち「アーダが永遠の命を取り戻した」と宣言する。王女の命を救ったアリンダルも妖精の国に迎えられ、永遠の命を与えられる。そして妖精の国の王位継承者として指名される。妖精達は喜びに包まれ、愛の讃歌で幕となる。

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