第3幕 第1場/シュトラースブルクの安宿
 毒の付いた包帯を巻かれているのに、さっぱり弱っていかないジークフリートを見て、看護人を装ったマルガレータは戸惑った。そこで妻に早く逢いたいと言うジークフリートに向かい「どんなに遠くの景色でも、過去でも見える魔法の鏡があるので、それで奥様を見ては?」と言い帰っていった。そこへ悲愴な面持ちのゴローが現れ、城で起こった「妻の不貞」という不幸な出来事を報告するので、ジークフリートは妻の裏切りにショックを受け、ゴローにゲノフェーファを殺すよう命じた。良心の痛んだゴローは全て嘘だったと告白するが、ジークフりートは全く聞く耳を持たず、妻を殺すことが自分の意志である証拠として、自分の剣と指輪をゴローに渡した。その後ジークフリートは魔法の鏡の話を思い出し、妻の様子を確かめてみようとマルガレータの家へと向かった。
第2場/マルガレータの家
 ジークフリートはゴローと共にマルガレータの家を訪れると、魔法の鏡で自分のいない間の妻の姿を見たいと言った。マルガレータは絶対に鏡を壊さないという約束で、ジークフリートに鏡を見せる。ところが鏡の中で仲睦まじく映る、妻ゲノフェーファと従僕ドラゴの姿を見たジークフリートは、怒りの余り鏡を叩き壊し出ていってしまう。すると壊れた鏡の中から殺されたドラゴの亡霊が現れ「伯爵に真実を告げなければお前は火炙りとなるぞ!」とマルガレータを脅した。
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