【あらすじ】
第1幕
第1場 馬上試合
武術の腕を競う馬上試合でマウントジョイ卿は勝ち進み、優勝目前である。嫉妬深いエセックス伯は我慢がならずマウントジョイを嘲り、一戦を交えるが軽傷を負ってしまう。そこにエリザベス女王の一行が登場する。女王は仲間内の戦いに不快感を示し、二人を諭し和解させる。民衆が「グリーン・リーヴズ」を合唱して、女王を称える。
第2場 ノンサッチ宮殿、女王の部屋
女王は腹心のセシル卿とエセックス、マウントジョイの一件について話し合っている。セシルは「エセックスへの冷静を欠いた特別待遇は、女王にとって危険です」と警告する。女王はエセックスの激情が故に魅かれていることを認めるが、即座に「私はイングランドと結婚しているのです」とセシルを安心させる。しかしそこにエセックスが登場し、セシルが去ると場の雰囲気は一変する。エセックスは軽率な失敗を繰り返し、不遜であったが、女王にとっては愛おしい存在であった。エセックスは宮廷生活で孤独な女王のためにと、リュートを手に取り「早い音楽が一番」「幸せだった彼」の二歌曲を歌う。そして女王の上機嫌を見越し「アイルランドの反乱制圧に遣わして欲しい」と要請する。女王は即答を避け、エセックスは退場する。一人エリザベスは統治者として愛と義務の狭間で物思いに耽るのであった。

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