【あらすじ】
時と所:1792年、スウェーデン
<第1幕>
第1場/グスターヴォ3世の官邸
朝。スウェーデン国王のグスターヴォ3世は、官邸内の広間で代議員達と謁見中である。部屋の中には、密かに国王への反乱を企む反逆者達も交じっている。国王が皆に挨拶をしているところへ、小姓のオスカルが舞踏会の招待者リストを持って来た。国王はリストに目をやると、その中に一人の女性の名前を見つけ心をときめかせ、<再び逢える喜びよ La rivedra nell estasi>と歌う。しかしそれは自分の腹心の秘書、アンカーストロム伯爵の妻アメーリアの名だった。抑えなければいけない感情だと思い悩む国王を見て、伯爵は国王が反逆者のことで頭を悩ませていると思い、万が一の反乱に備えての注意を促した。まさか自分の妻への想いで悩んでいるとは考えもしなかった。続いてオスカルが判事を案内してきた。判事は最近人々を惑わす、ウルリカという質の悪い黒人女占い師を裁いてほしいと願い出た。国王が小姓のオスカルに意見を求めると、オスカルは「彼女の占いは素晴らしい」と言うので、国王は判決の前に皆で仮装して、その占い師の所へ予言を聞きに行くことにした。
第2場/ウルリカの家
深夜。占い師ウルリカの家からは、怪しげな呪文が聞こえてくる<地獄の王よ、急ぎたまえ Re dell'adisso,affrettati>。仮装をしたスウェーデン国王グスターヴォ3世も中に入り、数人の男女に交じってウルリカの祈祷を聞いていた。小姓のオスカルや、密かに反乱の機会を狙うリッビング、デホルンなども一緒だった。そしてまず水夫のクリスティアーノが「すぐに金と地位が手に入る!」と予言された。それを耳にした国王が、彼のポケットにこっそり昇進通知とお金を入れたので、クリスティアーノは予言の正確さに驚いた。そこへ「内密に占いを」と希望する者の使者が現れたので、ウルリカは皆を別室へ移し、その人物を迎え入れた。気になった国王がそっと覗くと、その人物は国王が想いを寄せるアンカーストロム伯爵の妻、アメーリアだった。彼女はウルリカに不実な恋を忘れる薬はないかと尋ね、真夜中に死刑台の下に生える草を取るようにと指示を受けていた。アメーリアが帰ると、今度は国王が手相を見てもらった。ウルリカはすぐに彼が高貴な人物であると見抜き、そして「あなたはとても親しい人の手にかかって死にます!」と予言する。国王は戯言だとそれを笑い飛ばし、いったい誰が私を殺すのかと尋ねると「あなたと最初に握手をした人物です」とウルリカは答えた。そこで国王は周りの皆に握手を求めてみたが、勿論誰も手を出そうとしない。そこへ国王の身を案じた秘書のアンカーストロム伯爵が現れ、国王に求められるまま握手をしたので、皆はハッと息を呑んだ。国王は親友との握手に、そんな予言など益々あり得ないと笑い、その場を後にした。
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