第2幕 リッチモンド宮殿
あれから3年の月日が流れ、アン・ブリンはヘンリー王の寵愛を受けながらも、愛人になろうとはしなかった。一方キャサリン王妃は離婚裁判の結果を待つ、辛い生活を余儀なくされていた。
アン・ブリンが王から与えられたリッチモンド宮廷に人々が集っている。一人ドン・ゴメスは昔の恋を忘れられず「もう正気に戻らなければ!」と辛い胸の内を歌い、久しぶりに会うアン・ブリンの心変わりを責める。すると栄華を極めたアン・ブリンは白々しくも、「今でも愛しているのはあなただけ」と歌う。そこへ二人の様子をうかがっていた王が現れ、「正式な王妃として迎える」と求婚する。ついにアン・ブリンは結婚を承諾し、王と共に、二重唱「これが運命だ!」を歌う。部屋に戻り「王妃」の夢に酔うアン・ブリンのもとに、逆上したキャサリン王妃が現れ「身の程をしれ!」と吐き捨てる。屈辱に耐えかねたアン・ブリンは「国王は私が頂く!」と言い放つ。折しもローマ・カトリック教皇の使者がやって来るが、王は追い返してしまう。寄り添う王とアン・ブリンを祝し、踊り子が舞を披露する。
第3幕へ
オペラ名曲辞典TOP