第2幕
ダーラントの家で娘達が糸紡ぎをしている。ダーラントの娘ゼンタは部屋に掛けてあるオランダ人の肖像画を見つめながら、この不幸な男を救わずにはいられない気持ちになる。ゼンタは娘達から促され、乳母のマリーから習った「さまよえるオランダ人」のバラードを歌う。娘達が笑っても意に介さない。この時彼女を愛する猟師エリックが現れ、ダーラントの船が帰港したと伝える。恋人を待つ娘達は港へ急ぐ。エリックは昨夜見た夢のことをゼンタに話し、壁のオランダ人の肖像画は不吉だと警告する。しかしゼンタはその人を救うと言い出す。エリックは絶望して帰る。そこへダーラントがオランダ人を連れて来る。驚くゼンタ。黙って見つめ合う二人。父は娘に、この客はお前さえよければ、婿となる人だと言って席を外す。互いに深い想いを語る愛の二重唱。オランダ人はゼンタに呪われた運命を告げて求婚し、ゼンタはオランダ人に「永遠の貞節」を誓う。
つづく

RETURN
オペラ名曲辞典TOP