第3場 カルドーラ城
カルドーラ城では兵隊達が海賊グワルティエーロを倒し、シチリアが勝利を勝ち得た事を讃えている。エルネスト公爵が登場し、兵士達を労い「この崇高な勝利を」と歌う。そこに現れた妻イモージュネは暗く沈んだ様子でエルネストの凱旋を祝おうともしない。エルネストはイモージュネが難破船の被災者達を助けたと聞き、彼らの首領を呼ぶように命じる。エルネストの御前に、首領に成りすましたイトゥルボが進み出て、リグーリア国への帰国を願い出る。被災者達の身分を疑うエルネストは難色を示すが、イモージュネの口添えを受け入れ、明日の夜明けにシチリアを発つならば、捕虜にはしないと告げる。イトゥルボ達が胸を撫で下ろし立ち去ろうとすると、乗組員のなかに紛れていたグワルティエーロは、イモージュネに近づき「もう一度だけ会いたい」と耳打ちする。イモージュネは命の危険を訴えるが、グワルティエーロは復讐を口走る。イトゥルボらは必死でグワルティエーロを連れ出し、イモージュネは気を失う。妻の様子に驚いたエルネストは疑惑を深め立ち尽くす。
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