<第2幕>(1幕と同じ)ギリシャ軍の野営地
 結婚を決めたアシルとイフィジェニーを、ギリシャ人女性たちが祝福している。イフィジェニーの母クリテムネストラも、娘の幸せに顔を綻ばせながら祝いの祭壇へと向かおうとする。そこへ「これ以上真実を隠してはおけない」と、護衛兵隊長のアルカスが現れ「祭壇では結婚式ではなく、生贄を捧げる儀式が行われるのです!」と、今までの経緯を全て告白した。恐ろしい事実にクリテムネストラの体は怒りに震え、アシルは「絶対に愛する人を護ってみせる!」と宣言する。イフィジェニー本人は「父の愛を信じます」と冷静に振る舞っていた。そこへアガメムノンがやって来るので、アシルは激しく彼に抗議するが、王であり軍大将であるアガメムノンは、毅然とした態度でアシルを退かせた。しかしアガメムノンの本心は、娘を失う苦悩で気も狂わんばかりとなっている。とうとう彼はアルカスを呼び付け「イフィジェニーを連れてミケーネへ逃げてくれ!」と言うと「ああ、何よりも大切な娘よ O toi, l'objet le plus aimable」と歌い、自らを犠牲にする覚悟を固める。

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