第4幕
第1場/イヴァン・ホヴァーンスキー公邸内の大食堂
歌い踊る娘たちに囲まれながら、イヴァンは食事を取っていた。そこへゴリーツィン公の従者であるヴァルソノフィエフがやって来て「ゴリーツィン公から、身辺に危険が迫っているので用心せよとの忠告がありました!」と伝えるが、イヴァンは全く意に介さない様子で、今度はペルシャの女奴隷たちに踊りを踊らせる。続いて貴族のシャクロヴィートゥイが現れ「ソフィア皇女から会議の出席要請がある」と言うので、イヴァンは身支度を整えると、娘たちが見送りの歌を歌う中早速出掛けようとした。しかしその時、突然現れた刺客によりイヴァンは刺し殺されてしまう。それを見ていたシャクロヴィートゥイは、女たちと同じ歌を口ずさみながら満足気に微笑んだ。刺客はシャクロヴィートゥイが手配したのだった。
第2場/赤の広場
銃兵隊長イヴァンは暗殺され、摂政ソフィアの寵臣ゴリーツィン公は流刑となり、広場を馬車で連れられて行く。旧教徒の指導者ドシフェイも「ピョートル帝が旧教徒弾圧のため兵を出した」との知らせを受け、殉教の覚悟を決めなければならない状況となった。旧教徒の娘マルファは、ドシフェイの勧めで元恋人アンドレイを探しに行くが、ドイツ娘エンマを逃がしたことでマルファを恨んでいるアンドレイは、マルファの顔を見るなり銃兵隊に合図を送り彼女を殺そうとした。そんなアンドレイにマルファは「銃兵たちは皆捕えられ、今や貴方の身も危険なのですよ」と言い、アンドレイを連れてそこから逃げた。
銃兵隊員たちが処刑場へと行進して行く。しかし連隊指揮官のストレシネフが現れ「ピョートル帝による恩赦が下された」と告げ、辺りには恩赦を告げるラッパの音が鳴り響く。

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