第2幕/海岸
ジェルナンドは必死で島中を捜し回ったが妻コスタンツァの姿は見当たらず、替わりに岩に彫ってある自分宛の文章や遺書を見付けて、妻はもう死んでしまったのだと落胆する。一緒に島に来た友人のエンリーコが「文が途中なのでまだ生きているかも…」と慰めるが、ジェルナンドは絶望してただ妻の死を嘆くばかり。そしてジェルナンドは、「では諦めて帰ろう」と言うエンリーコの言葉には耳も貸さず「私は妻の眠るこの島に留まる。私の悲しみを妨げないでくれ!」と言い森の中へと消えてしまった。エンリーコは何とかして友を連れて帰ろうと、水夫たちにジェルナンドを捕えるよう指示する。そこへ姉を捜すシルヴィアがやって来た。彼女は姉の言っていた「怖い男」が目の前に現れたので慌てて逃げるが、エンリーコが必死で危害を加えないことを説明し話しができた。エンリーコはコスタンツァが生きていることを聞き、シルヴィアもジェルナンドが姉を裏切っていないと分かると、二人は早速手分けしてコスタンツァとジェルナンドを探しに行く。その頃、再び海岸の岩に文字を刻みながら「ああ、私の無駄な時に同情してください Ach, umsonst fur all mein Leiden..」と歌うコスタンツァの許に、ジェルナンドが通り掛かる。二人は突然の再会に驚いたが、コスタンツァが彼を見て興奮し倒れてしまうので、ジェルナンドは川へ気付の水を汲みに行く。その間にエンリーコが倒れたコスタンツァを見付け、意識を取り戻した彼女にそれまでの経緯を話し誤解が解けたので、コスタンツァは駆け寄るジェルナンドと固く抱き合い再会を喜び合う。お互い一目で惹かれ合っていたエンリーコとシルヴィアも結婚を誓い合い、四人の軽快な四重唱で幕となる。
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