第2場 フィリッポの家の一室
フィリッポは娘を気遣い「お前は公爵の妻になることだってできる」と歌い慰める。しかしサンドリーナは、私の願いは雨風をしのぐ屋根と、その日の糧と愛するナンニだけだと嘆き「見栄のおかげで心は千々に乱れ」と歌う。そこに最期の扮装で書記になり済ましたヴェスピーナが入って来て、公爵の召使に化けたナンニを紹介する。ナンニは公爵の代理人として結婚式の準備にやって来たと告げる。書記に扮したヴェスピーナは契約書を書き終え、フィリッポとネンチョが証人としてサインをする。結婚の契約書が整うとヴェスピーナとナンニは正体を明かす。騙されたことを知ったフィリッポとネンチョは激怒するが、賑やかなフィナーレのなかでそれぞれ元の鞘におさまる。結婚契約書にサインしてしまったネンチョはヴェスピーナと結婚するはめになり、ナンニとサンドリーナの幸せなカップルとともに二組の結婚式が執り行われる。これでナンチョの不実はむくわれず、目出度し目出度し。幕
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