第2幕
アポロンの神殿
青年アバリスが「アルフィーズの危険すぎる魅力」と歌い苦しい恋心を嘆いていると、大司祭アダマスが現れ「アポロンから託された貴き者。出生の秘密は高貴な徳が証明された時に明かされる。」と秘められたアバリスの出生を歌う。何も知らないアバリスは「身分のない私が、アルフィーズ女王を愛しているのです。」と叶わぬ恋の苦しみを打ち明ける。それを聞いたアダマスは「情熱の勝利の為に困難に打ち勝つのだ」と励まし、今まで大司祭につき従って来た精霊達にアバリスの力になるように呼び掛ける。そこにセミルを連れたアルフィーズが迷い込んで来ると「ボレの恐怖に怯え、救いを求めて彷徨う内に、ここに行き着いたのです」と告げる。アバリスはアルフィーズを救おうと、胸に秘めてきた熱い想いを告白してしまう。ボレの復讐を怖れながらも、身分違いの恋の情熱は抑えられないものとなっていく。アバリスは「今日が最期の日となろうとも、人生最高の日!我々を照らす神を称えよ」と歌う。しかし喜びもつかの間、二人の仲を裂くようにボレの息子達が現れ「光の神よ、新しい遊びを御目に掛けます」と歌い、ディヴィルティスマンにより「風の神ボレアスとアテナイの女王の物語」が展開する。しかしアルフィーズは献上される踊りも花も拒否し、結婚を迫るボレの息子達から逃れたいと苦悩する。するとその時愛の神アムルが降臨し、人々は「天よ!なんと心地よい調和」と讃歌する。アムルは魔法の矢をアルフィーズに授け「この魔法の矢を信じなさい。私はあなたの愛を認めています」と告げる。人々は「アポロンの輝きを愛の神が穏やかにする。神の御加護を!」と歌い、アルフィーズは希望の糧である愛の矢を掲げる。
第3幕へ
オペラ名曲辞典TOP