第3幕
婚礼の合唱「結婚行進曲」に導かれエルザと騎士が寝室に入る。はじめて二人だけになり愛の喜びを感じるエルザだが、愛する人の名を呼べぬもどかしさからしだいに疑念をつのらせていく。騎士はエルザの愛さえあれば、いつまでも幸せに生きていけると言うが、エルザはついに禁問を口にしてしまう。その時テルラムントが騎士を急襲するが、騎士はテルラムントを切り伏せる。翌朝、シェルデ河畔には王の軍勢が「ブラバントの保護者」である騎士を待ち受けている。騎士は妻が自分を裏切ったと言い、身元を明かす。「自分は聖盃王パルジファルの子ローエングリンで、無実のエルザを救うためにこの地に来た。しかし身分が知れた今、モンサルヴァートの聖盃城に帰らなければならない。」(聖杯の物語)。そのときふたたび白鳥に曳かれた小舟がローエングリンを迎えに来た。ローエングリンが白鳥の鎖を解くと、白鳥はゴットフリートに変身した。ふと目を岸にやるとローエングリンの姿はなく、彼は白鳥に曳かれて遙かかなたの舟上にあった。エルザは弟の腕に抱かれ、息絶え地上にくずれる。(幕)
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