第3幕/モンマルトルの丘の上
丘の上の小さな庭から、ルイーズとジュリアンがパリの街を見下ろしている。ジュリアンと一緒に暮らし始めたルイーズは、甘い愛の歌を歌う「貴方に身を委ねた日から/Depuis le jour ou je me suis donnee」。自由を手に入れたルイーズは、今まで自分がいかに束縛されていたかと話し、ジュリアンはそれを親のエゴイズムだと非難した。街に灯りが灯り始め2人がパリを讃える歌を歌っていると、ボヘミアンたちや浮浪者、野次馬などが集まって来て、辺りは騒がしくなった。「愚者の法王」を名乗る男(第2幕の夜歩きの男)が現れて、ルイーズをモンマルトルのミューズ(女神)として崇め、戴冠式を行うと言い、皆はまた盛り上がった。そこへルイーズの母親がやって来て「父親が病気でお前に逢いたがっているので、少しの間でいいから帰って来てほしい」と懇願するので、周りの者は皆は立ち去り、ジュリアンは母親の「娘は必ずあなたに返すから」と言う言葉を信じてルイーズを送り出した。
第4幕へ
オペラ名曲辞典TOP