時と場所:15世紀後半~16世紀初頭、ヴェネチア、フェッラーラ
あらすじ
プロローグ
ヴェネチア大使の一行がフェッラーラで催される祭典を訪れる事になり、出発の前夜ヴェネチアの軍人ジェンナーロ、リヴェロット、ヴィテロッツォ、高官のマッフィオ・オルシーニら随行の若者達は祝賀会で酒を酌み交わし陽気に騒いでいる。酔っぱらったオルシーニが酔った勢いでいつものように、フェッラーラを治めるアルフォンソ公爵の妻ルクレツィア・ボルジアの悪行を並べたてる。やがて若者達は立ち去るがジェンナーロは一人ベンチで眠りこんでしまう。するとそこに仮面を着けた貴婦人がゴンドラに乗って現れる。婦人は仮面を外し、愛情深い眼差しで、眠るジェンナーロを見つめ「なんと美しい」と歌い、ジェンナーロが若くして産んだ息子であることを明かす。目を覚ましたジェンナーロは目の前に美しい婦人が立っていることに驚き、聞かれるままに生い立ちを語る。その時オルシーニ達が戻って来ると婦人は慌てて仮面をつけるが、オルシーニはその女こそが、一族を殺したルクレツィア・ボルジアであると非難する。ついにルクレツィアは仮面を脱ぎ捨て「そうよ、私はボルジアの女!」と叫び、屈辱を与えたジェンナーロ以外の若者達に復讐を誓う。一方ジェンナーロは美しい婦人に思慕の情を感じていただけに、ルクレツィアの正体に衝撃を受けるが、まさかこの女性こそが生き別れになっている実の母であるなどとは思いも及ばないのであった。
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