第3幕
パリにルネの叔母が訪ねてきた。叔母の滞在しているホテルのロビーにルネとアンジェールがやってくる。パーティーの次の日、やはりバジル侯爵を裏切ることのできない2人は約束通り離婚の手続きをするため裁判所を訪れたのだが、そこで戸籍係ペレグランが偽の戸籍係だということが判明し、結婚自体が成立していなかったことが明らかになる。そうとなれば今までの計画全てが無効...。2人はこのことをバジル侯爵にどう話そうかと思いあぐねていた。ルネ達の事情を知った叔母は今まで管理していた財産を全て彼に任せるので、後のことは心配せずに2人で幸せになるようにと言ってくれる。実はこの叔母シュターザこそ、昔バジル侯爵が恋した女性その人だった。シュターザは偶然にもバジル侯爵が結婚もせず未だに独り身であることを知り、彼の元を訪れると自分も14年前に離婚して独身であることを告げる。そして「あなたからの連絡をずっと待っていた。」という言葉にすっかり昔の恋心を呼び覚まされたバジル侯爵は、意を決して結婚の無効を訴えにきたルネとアンジェールに対し逆に計画の無効を請う。そうとなれば話しは早い。縺れた糸はきれいにほどけ、気持ちがいいほどに全てがうまくいく。結婚を待ちに待っていたジュリエットとアルマンのカップルを含め、ここに3組の結婚が成立する。シャンパンを酌み交わし溢れんばかりの幸せの中、美しいワルツをバックに幕となる。
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