第2幕
「犯罪」ルーデンツ城、大広間
兄の婚約者マチルデへの愛に悩むエンリーコはマリーアに面会を申し出て、マチルデへの想いを打ち明け釈放を懇願する。するとマリーアはエンリーコとマチルデの結婚を許可し「実はコッラードには出生の秘密があるのです。今こそ真実を本人の前で明かします」と告げる。しかしマリーアの心はいまだ復讐と断ち切れないコッラードへの愛に揺れていた。エンリーコに連れられてコッラードが現れる。マリーアはかつてコッラードに不貞を働いた事はないと念を押し、マチルデにはエンリーコとの婚姻か、遺言どおり修道院に入るかの選択をさせると告げる。そしてコッラードはドイツの殺人犯ウーゴの息子で、ウーゴが処刑される前にエンリーコの家に預けられて、兄として育てられたと言う真相を明かす。さらにマリーアは「もし私ともう一度やり直す気持ちがあるなら、この出生の証拠書類を破棄しよう」と訊ねる。しかしコッラードはそれを断るので、逆上したマリーアは「私を殺せ!私は怨霊となってお前の結婚式を呪ってやる!」と口走り、マチルデを呼び付け、扉の前に立たせると、そこに仕掛けられた奈落への引き金を引こうとする。するとコッラードは「望みどおりお前を殺しれやる!」と叫び剣を抜くなりマリーアを刺してしまう。駆け付けた家臣達に向かいマリーアは「私が自分でしたことです。コッラードに罪はありません」と言って倒れる。
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