第5幕 メデの宮殿
第1~5場
メデの侍女ネリーヌが発狂したクレオンの様子を報告に来る。メデの復讐心は治まることなく、ジャゾンとの間に儲けた二人の息子をも手に掛ける決心をする。そこにクレユーズが訪れ、父クレオンを狂気から救って欲しいと懇願するが、メデは聞き入れようとしない。その時、王がオロント王子を殺害し、自らも命を絶ったと知らせが入る。絶望したクレユーズは「私と同じ憎悪がジャゾンの心をも満たすでしょう。」と非難する。ついにメデは魔法の杖でクレユーズの衣に触れ、仕込まれていた毒により、クレユーズの体は耐え難い灼熱に包まれる。
第6~8場
クレユーズの危篤を知り、ジャゾンが戦場から駆け付けると「あなたを失う運命の一撃に耐えることはできない。私も墓場への道筋を見つけるのだ」と嘆く。しかしクレユーズは「貴方は生きて下さい」と言葉を残し、ジャゾンの腕の中で息果てる。そこに竜に乗ったメデが現れ「王女だけでなく、お前の子供達の愛情も奪い去った!」と告げる。ジャゾンはその残忍さに愕然とし「お前を罰するために地獄までも追いかける!」と絶叫するが、コリントは炎に包まれ、宮殿も崩壊して行く。メデは「我が復讐は果たされた。お前の恋が引き起こした惨劇に永遠に涙するがよい」と言い放ち、天空を裂いて去っていく。雨が降りしきるコリントは廃墟と化し、化け物だけが蠢めいている。幕
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