【あらすじ】
第1幕
ドイツの小さな田舎街
貧しげな年老いた音楽師(吟遊詩人)のロターリオが、幼い頃にさらわれて、行方知れずになってしまった自分の娘の物語を、竪琴で弾き語っている。人々は、最初のうちこそ関心を示して同情するが、すぐに陽気な街の喧騒にまぎれて行く。おりしもその日、街に来ていたジプシーの旅芸人一座の座長ジャルノは、一座の若い娘に、客集めのためにと踊りを命じる。その娘の名はミニョン。幼い頃にさらわれて、今はこの旅芸人一座に拾われ旅をしていた。ミニョンは座長ジャルノの命令に、疲れているからと応じない。怒ったジャルノが鞭をくれようとした時、ウィーンの貴族出身の学生ヴィルヘルムが通りかかり、ジャルノを止める。ミニョンは、有名なロマンス「君を知るや南の国」を歌う。ミニョンの悲しい身の上を知ったヴィルヘルムは、ジャルノに金を払い、彼女を自由の身にしてやる。ヴィルヘルムについていくことを望むミニョンを、人々は祝福するが、老楽師のロターリオは、ミニョンが自分の娘だとはわからない。ミニョンはヴィルへルムに恋心を抱くが、ヴィルへルムは女優フィリーヌに夢中である。そこへ、若い貴族フレデリクと女優フィリーヌがやってくる。フレデリクとヴィルへルムは、共にフィリーヌに熱い想いを寄せていた。そこに、劇団員のラエルトが一通の手紙を持ってくる。フレデリクの伯父の男爵家で催される集いに、旅芸人一座が招待されたのだ。フィリーヌがフレデリクにヴィルヘルムを紹介すると、フレデリクはヴィルヘルムを男爵家で催されるお芝居に招待する。フィリーヌは、愛の歌「私の愛する人は一緒」を披露して、一同楽しげに旅立つ。
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