第4幕/川の畔の休憩所
 流刑囚たちが寝支度をしている。1人の老囚が「一里、また一里と果てしなく道は続く..」と長い道のりを嘆き歌い出すと、周りの囚人たちも声を合わせ歌い出す。カテリーナは見張りの兵士に銀貨を渡し、男囚のグループへ入り込んでセルゲイを見付けるが、セルゲイは「お前のせいで俺の人生は台無しだ!」と彼女を冷たくあしらい、それどころか女囚のグループへやって来て、若くて綺麗なソニェートカを口説き始めた。ソニェートカが「靴下をくれるなら考えてもいいわ」と言うので、セルゲイはカテリーナの所へ行き「さっきは悪かった。足が切れて痛いが、靴下さえあれば楽になる..」と甘えてみせた。カテリーナは即座に自分の履いていた靴下をセルゲイに差し出すが、セルゲイはそれをソニェートカに渡し、2人は森の茂みの中へと消えていった。女囚たちが憐れなカテリーナを嘲笑っている。カテリーナは絶望し「森の奥深くに湖がある V lesu, v samoy chashche est' ozero」と歌うと死を覚悟した。そして翌朝、身支度をして出発した囚人たちの列が川辺に差し掛かった時、カテリーナはソニェートカを川の急流へと突き落とし、自らも川へ飛び込んだ。2人はあっと言う間に流されていき、もう誰も助けることはできない。その後囚人たちは何事もなかったかのように再び列を作ると、悲しげな歌と共に長いシベリアへの道を進み出した。(幕)
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