【基礎データ】
くるみ割り人形<作品番号71>
Scelkuncik(The Nutcracker)
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
Peter Ilyich Tchaikovsky(露1840-1893)
台本:マリウス・プティパ(マリインスキー劇場主席振付師、バレエダンサー、台本作家)
Marius Petipa
イワン・フセヴォロシスキー(マリインスキー劇場支配人)
Ivan Vsevolozhksy
レフ・イワーノフ(マリインスキー劇場次席振付師)
Lev Ivanov
原作:E.T.A.ホフマン(独)の創作童話「くるみ割り人形とネズミの王様」
(実際台本の原本とされたのは、アレクサンドル・デュマが脚色した仏語版)
初演:1892年12月6日(17日,18日との説もあり)
マリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)
Mariinsky Theatre
演奏時間:(第1幕60分、第2幕40分)合計約1時間40分
楽器編成:3Fl(Pic),2Ob,EH,2Cl,Bs--Cl,2Fg/4Hr,2Tp.3Tb,Tub/Tim,Perc(Glock,Tamb,TT,Ratch,Cast,Cym,Trgl,BD,SD,Chimes,Whip,sus-Cym,Toydrum,Gunshot)/2Hp,Cel/Str
概説:チャイコフスキー三大バレエのひとつ。「白鳥の湖」「眠れる森の美女」に続き作曲された。台本と振付を手掛けたプティパが、曲完成後急病にかかったため、マリインスキー劇場次席振付師のイワーノフがその後の振付を担当し、台本も一部改訂されての初演となった(プティパの病気は、なかなかうまくいかない作業から逃げ出すための仮病という説もある)。初演の音楽は高評価だったが、ミス・キャストや、当時のバレエ形態とは異なった踊りの流れなどが原因で、戸惑った観客からのバレエの評価はいまひとつだった。しかしバレエ最大の見せ場、こんぺい糖の精の「グラン・パ・ド・ドゥ」の音楽と振付はその後大人気となり、この作品全体を広く世界に認めさせる要因となった。内容がクリスマスの夜の出来事なので、クリスマスの時期に上演されることが多い。様々な版が上演されるので、主人公の名前が違う場合や、最後の場面が違う場合もある。現在ではワイノーネンの改訂版が一般的となっている。くるみ割り人形とは、人形の形をしたくるみの殻を割る道具である。
by Ikumi
最終更新:2008年10月28日
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