<第1幕>  第1場/バッサーノの城を望む野原
バッサーノの城門は、サリングェルラ伯爵リッカルドと、エッツェリーノ家の公女クニーザの結婚を祝う人々で賑わっていた。2人の愛の誓いが済み、一同が城に向かって立ち去ると、リッカルドへの復讐を企むレオノーラが姿を現す。彼女はリッカルドを恨む気持ちと、まだ仄かに残る彼への恋心を複雑に持ち合わせていた。そこへレオノーラの父オベルトがやってきて、敵であるリッカルドに心を奪われたレオノーラを責めた。しかし深く悲しむ娘の姿を見て、二度と過ちを犯さないならばと彼女を赦し、互いにリッカルドへの復讐を誓う。
第2場/エッツェリーノ城内の広間 裏切り者への復讐のため、エッツェリーノ家の城内に忍び込んだレオノーラは、花嫁クニーザの親友であるイメルダに出会い、彼女にクニーザへの面会を頼んだ。クニーザが現れると、そこへレオノーラの父であるオベルトもやってきた。レオノーラとオベルトの父娘は、クニーザの夫となるサリングェルラ伯爵リッカルドが、レオノーラにどんな酷い仕打ちをしたかをクニーザに語った。最初は敵であるオベルト達の出現に驚くクニーザだったが、話を聞くうちリッカルドへの怒りと、レオノーラへの憐みが心の中に込み上げてきた。クニーザは、すぐさまオベルトを隣の部屋へ行かせると皆を集め、そこでリッカルドとレオノーラを引き合わせた。レオノーラがリッカルドの裏切りを責め立てると、逆にリッカルドもレオノーラの不実を訴えたので、父オベルトは痺れを切らして隣の部屋から飛び出し、リッカルドに決闘を申し込んだ。このことは城内の者全ての知るところとなる。
第2幕へつづく
RETURN
オペラ名曲辞典TOP