第3幕 国境近くの酒場
荒れた酒場で、ならず者達が酒を飲んでいる。一人で逃げて来たパガニーニは酒をあおり「敗れた夢と恋」を歌う。後を追ってきたバルトゥッチが、「早く国境をこえないと国中大騒ぎだ」と告げる。そこにエリーザがお忍びでやって来る。ならず者の奇異の目にさらされながら、名アリア「私がどこで生まれたかは誰にも関係のないことです。」と深い愛を歌う。歌声に気付いたパガニーニが奥から出てくる。見つめ合う二人を残し、皆は気を利かせて出て行く。「私を連れに来たのか?」と尋ねるパガニーニ。しかしエリーザは「あなたは自由人、好きな人と好きな所に行きなさい」と告げ、「あなたを優しく抱いてくれる女性がいても」と歌う。するとパガニーニは「愛する人はあなただけ、私は一人で行きます」と答える。二人は別々の馬車に乗り、馬車は別々の道を進んでいく。〈幕〉
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