第2幕
第1場 穴熊の巣
穴熊が巣の中で新聞を読んでいる。逃げて来たビストロウシュカが勝手に巣穴に入ってきてうるさく騒ぐので、穴熊が文句を言うと、森の生き物達がビストロウシュカに同情する。仕方なく穴熊は巣穴を明け渡し退散していく。人間の束縛から解放され、快適な巣穴も手に入れビストロウシュカは大満足である。
第2場 居酒屋
居酒屋で森番は、常連の校長や牧師とカードをしながら世間話をしている。森番が校長の失恋話を酒の肴にからかうと、校長も女狐騒動を持ち出してくる。森番は「もうその話はたくさんだ」と不機嫌になる。夜も更け鶏が鳴き出すと、校長と牧師は家路につく。居残る森番に居酒屋の亭主が、また女狐の話をしかけるので、森番は逃げ出すように店を出る。
第3場 月夜の帰り道
校長は森の小道を千鳥足で歩きながら、「重心がぐらついている」と歌う。道端のひまわりを憧れの女性テレンカと間違え愛を告白し、その場に寝転んでうたた寝を始める。そこに牧師がやって来る。切株に座り込んで、昔の苦い失恋を語りだす。すると夜の森に森番の銃声が響く。目を覚ました校長と牧師は去り、木陰で様子を見ていたビストロウシュカも森の奥に逃げて行く。
第4場 ビストロウシュカの巣穴
ビストロウシュカが巣穴に戻ると、雄狐のズラトフシュビーテクが通りかかる。お互い強く惹かれあい、身の上話を始める。ビストロウシュカは人間に飼われて教育されたこと、そこを逃げ出し独り立ちしていることを、活きいきと歌って聞かせる。雄狐はそんなビストロウシュカにすっかり夢中になり「僕の名前は‘金色の毛‘」と自己紹介をする。そしてビストロウシュカのためにうさぎを仕留め、改めてプロポーズにやってくる。恋に落ちた二人は「愛し合うのは初めてだけど」と伸びやかに歌い、恥じらいながらも結ばれる。巣穴の中のニ匹に興味津々の生き物達が集まって来る。身ごもったビストロウシュカと雄狐は結婚式を挙げ、皆は踊り祝福する。
第3幕へ
RETURN
オペラ名曲辞典TOP