第4場:第2場と同じ山頂の野原
霧に覆われている。アルベリヒはヴォータンとローゲに引き立てられ岩の割れ目から姿を現す。アルベリヒは指輪の魔力を使い、地下のニーベルング族に命じ財宝を運ばせ、それと引き替えに自らの自由を得ようとする。ヴォータンは魔法の頭巾に加え、ラインの黄金から作った指輪をも要求し、嫌がるアルベリヒの指から強奪する。アルベリヒは絶望と憤慨から指輪に「これを持つ者に死を与えよ!」と呪いをかけ、消え失せる。霧が晴れ、ドンナー、フロー、フリッカが現れ、次いで巨人族のファゾルトとファフナー兄弟がフライアを連れて現れる。兄弟はフライアの身代金として、彼女の身が隠れるほどの財宝を要求する。財宝全部を積み上げても髪の毛が見える、兄弟は魔法の頭巾を要求する。さらにフライアの瞳が見えるので、兄弟はその瞳が隠れるよう指輪を要求するが、ヴォータンはこれを拒む。その時智の女神エルダが現れ、ヴォータンに指輪の呪いを忠告する。ようやくヴォータンは指輪を巨人の兄弟に与え、その見返りとしてフライアを取り戻した。ところが指輪を得た巨人の兄弟は指輪の呪いにより、財宝をめぐり争いになり、ついにファフナーは自らの兄弟ファゾルトを殴り殺してしまう。一同指輪の力に驚かされる。ドンナーが岩の上で槌をふるうと雷と雨になり、フローの力により虹が浮かぶ。神々は虹の架け橋を渡りワルハル城へゆく。「神々の入場」谷間を流れるライン河からはラインの乙女の黄金を慕う声が聞こえてくる。「ラインの黄金!涙の結晶!月光のため息!…再びライン河の水底で光っておくれ!上のお城が待っているのは、いつわりの日々。呪われよ!呪われよ!」(幕)
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