第2幕
第1場/宮廷の広間
 グリモアルドに婚約を解消された元王の妹エディーチェは、グリモアルドの友人ガリバルドから「代わりに私と結婚しましょう!」と求婚されるが、まだ心にグリモアルドへの愛が残っているせいか中々返事ができないでいた。しかし自分を捨てた者への恨みの方が大きい彼女は、王妃のロデリンダが彼に求婚されていると知ると「兄や私を裏切った人間と、どうして結婚できるのか!」とロデリンダを責めた。しかしロデリンダは執拗に結婚を迫るグリモアルドに対し「結婚の条件として、正式な王位継承者である息子フラヴィオを私の目の前で殺してほしい」との条件を出す。勿論それは彼の本性を試すためのもので、本気ではなかったが。ロデリンダが去った後、その場にいた元王の友人ウヌルフォは王子殺害に反対し、ガリバルドは逆に殺害を勧める。余りのことに平常心を失ったグリモアルドは、青褪めた顔でその場を後にした。
第2場/郊外
 元王のベルタリドが自らの境遇を嘆いている所へ、妹のエディーチェが通り掛かかる。兄が生きていることに驚いた彼女は、兄が王位奪還ではなく妻子を取り戻したいだけと聞き二重に喜んだ。実は彼女も王位に興味があったのだ。その後友人のウヌルフォから妻ロデリンダの貞操が守られていることを聞いたベルタリドは、逸る気持ちで妻に逢いに行き、夫の生還を喜ぶロデリンダとしっかりと抱き合った。ところがそこへグリモアルドが現れ、元王を名乗るベルタリドに投獄と死罪を告げる。ロデリンダは元王の顔を知らないグリモアルドに「あの者は夫ではない!」と必死で訴えるが、グリモアルドは聞く耳を持たない。彼にとっては「ロデリンダと抱き合っていた男」と言うだけで、死罪にするには十分だった。グリモアルドが去った後、二人は再びしっかりと抱き合い悲しみの二重唱を歌う。
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