第3幕
1場/宮廷
 元王ベルタリドの妹エディーチェは、兄を救い出すためウヌルフォに牢獄の鍵を渡し救出を頼む。そんな中、ガリバルドはグリモアルドに死刑の即刻決行を勧めていた。
第2場/牢獄
 ウヌルフォが落胆しているベルタリドの許へ救出にやって来る。ところがその気配を死刑執行人のものと勘違いしたベルタリドは、妹がこっそりと落としていった剣でウヌルフォを刺してしまう。自分の過ちに気付き驚くベルタリドに、ウヌルフォは「早くその上着を脱いで逃げよう!」と、返り血の付いた上着を脱がせ二人は逃げた。その後夫を救うため牢獄に駆け付けた妻ロデリンダは、血の付いた夫の上着を見て「彼はもう死んでしまった…」と悲しみに暮れる。
第3場/宮廷の裏庭
 ウヌルフォは傷の手当てをしてもらうと、ロデリンダにベルタリドの無事を知らせに行く。一人身を隠すベルタリドの許へグリモアルドがやって来て、自らの恐ろしい言動に嫌気が差したと嘆くと「羊飼いは幸せに眠ります Pastorello d'un povero armento pur dorme contento」と歌い、羊飼いのような平穏な生活が送りたいと願いながら、現実から逃げるように眠りに就く。そこへチャンス到来とばかりにガリバルドが現れ、眠っているグリモアルドを殺そうとする。ベルタリドはその卑怯なやり方に憤慨するとこれを阻止し、逃げるガリバルドを刺し殺す。騒ぎで目を覚ましたグリモアルドは、駆け付けたロデリンダに全てを話すベルタリドの言葉で一部始終を知り、その誇り高く高尚な態度に感激すると、彼に王位と妻子を還すことを誓う。そして自分はもう一度エディーチェに求婚し、二人で州内のパヴィーア地区を統治することになる。全員の歓喜の歌で幕となる。
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