第3場/サトコの家、早朝
サトコの妻リューバヴァが、帰らなかった夫を心配している。愛情のこもったアリア<私は一晩中、無駄に待った。サトコはどこに消え失せたのか>(Ali v'jaf'sa mnoj diva sadejalas?)そこにサトコが帰宅。海王の娘ボルホヴァの予言を信じたサトコは、妻を振り切って家を飛び出してしまう。※この場は作曲者が、ヘ短調で女性のこまやかな愛を表現したアリアを書きたくなったために追加された部分である。
第4場/ノヴゴロドの港
商人たちが集まっている。サトコはみんなに「この湖に黄金の魚がいる。嘘なら自分の首をやる。本当なら全財産をもらう」と賭ける。そしてサトコの網に黄金の魚がかかり、みんなはサトコを讃える。サトコは金の魚を売ってお金を手に入れ、貿易船の用意をして陽気に歌う。どこに向かえばいいかを知るために、外国の貿易商たちにそれぞれの国について語るようにお願いする。まずヴァリャークの商人が自国の霧深い陰鬱な断崖について歌う(ヴァリャーク商人の歌)次に、インドの商人が自国の自然の豊かさを歌う<インドの歌>(Innumerable are the diamonds in the stone caves)(※これが全曲中で最も知られた曲である)最後にヴェネツィアの商人が故郷の元気のいい歌を自慢する(ヴェネツィア商人の歌)。サトコは商人たちに礼を言い、妻のリュバーヴァに別れを告げて見知らぬ土地に向けて旅立つ。
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