サロメ Salome op.54
リヒャルト・シュトラウス
Richard Georg Strauss
独1864-1949
初演:1905年12月9日ドレスデン宮廷歌劇場
原作:新約聖書マルコ伝
台本:独語/オスカー・ワイルド/Oscar Wildeの「サロメ」をヘートヴィヒ・ラッハマン/Hedwig Lachmannが書き下ろし。
演奏時間:全1幕第4場/約1時間45分
楽器編成:
Picc,3Fl,2Ob,E.H.,Hekelphon,Es-Cl,4Cl,Bass-Cl,3Fg,K-fg
6Hr,4Tp,4Tb,Tuba
2Tim(2 players)/SD,BD,TT,Cym,Tamburin,Trgl,Castanets,Glock,Xyl(6-7 players)/Cel,2Hp
16Vn1,16Vn2,10-12Va,10-12Vc,8Cb
舞台裏:Harm,Org
概説:
サロメは実在の人物と言われ、新約聖書のマタイ伝第14章、マルコ伝第6章に登場する女性。聖書ではサロメという名は出てこず、単にヘロディア(ヘロディアス)の娘とだけある。他の古文献に名があることから、新約の福音書にあるのはサロメのこととされている。シュトラウスが底本としたのは、オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の独語訳。この原作は元々は仏語で書かれ、聖書のごくごく短い記述から、狂気と官能に満ちた、ワイルドらしい耽美的な悲劇に仕上げられている。シュトラウスのオペラによってワイルドの戯曲も益々有名になった。オペラは、その前衛的衝撃的な内容が反響を呼び、教会側から強い批判が出て反社会的とされ、各地で上演禁止となった。特に物議を醸したのは第4場でサロメが踊るエロティックな「7つのヴェールの踊り」である。しかし徐々に社会に受け入れられ、次作のオペラ「エレクトラ」や「ばらの騎士」へとつながってゆく。現在ではサロメはシュトラウスの代表作のひとつとされている。
最終更新:2010年06月24日
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