サムソンとデリラ
Samson et Dalia
サン=サーンス
Charles Camille Saint-Saens
フランス/1835-1921
原作:旧約聖書
台本:仏語/フェルデナンド=ルメール/Ferdenand Lemaire
初演:1877年11月23日ワイマール大公歌劇場
演奏時間:第1幕40分/第2幕40分/第3幕30分/合計約1時間50分
概説:
物語は、旧約聖書「士師記」の13〜16章にあるサムソンに関する記述を基とする。何度か映画化もされているこの題材は、キリスト教社会では説明の要らぬほど有名なエピソード。このオペラは聖書にあるサムソン関連の部分のうち、前半〜中盤をカットし、デリラが登場する辺りからを底本として台本化されている。
怪力で怖いものなしのサムソン役には、華奢な歌い手だと見た目に無理があるので、その分、凄みを感じさせる歌唱力を要する。一方、デリラは女声側の主役としては珍しくメゾ・ソプラノ。
聖書絡みであり、当初はオラトリオとする予定だったというだけあって、宗教曲とオペラという二面的性格を持ち、宗教的でありながら、しかし官能的物語でもあり、サン=サーンスのオペラ中、最も知られることとなった独特の魅力を持っている。
フランツ・リストの要望によりヴァイマールで独語版での初演。指揮はリスト後任の音楽監督ラッサンであった。
最終更新:2010年6月24日
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