第3幕:
舞台では職人に扮した歌劇団の仲間が、釘を打ち荷物を運んでいる。あまりの騒音に女中は静かにと願うが、一向に静まる気配はない。ヘンリー扮する歌の教師がやって来て、アミンタ扮する新妻のティミーダに歌のレッスンをする。モロズス卿と女中も現れ四重唱となる。さて離婚のための裁判が開かれる。といっても裁判官もやはり歌劇団の仲間である。卿は新妻が最初は口数の少ない妻をもらったつもりが、今は火山のようだと申し立てるが、これでは離婚の理由にはならない。申し立ては全て却下され、モロズス卿はふてくされてベットに入り、枕で頭を覆う。そこでヘンリーの合図で歌が止み、ヘンリーとアミンタは変装を取り、卿のベットの横にひざまずく。ヘンリーは許しを求め、アミンタとの結婚を認めてくれるように嘆願する。モロゾス卿は、はじめ怒り心頭であったが、突然笑いだして結婚を許す。一同踊り、喜びの合唱。皆が去り、ヘンリーとアミンタ、そしてモロズス卿だけが舞台に残る。沈黙の中モロゾス卿は満足げに微笑を浮かべ、「何と音楽は美しいことか、特にそれが終わった時には」と歌う。(幕)
RETURN
オペラ名曲辞典TOP