<第2幕>
第1場/市内の広場
花売りに変装した従僕のエルヴィーロが、町の広場で花を売っている所へ、セルセの婚約者アマストレが通りかかる。アマストレはエルヴィーロから「セルセが妃に迎えたがっているのはロミルダで、彼女はアルサメーネの恋人だ」ということを聞く。セルセの心変わりを確信したアマストレは、怒りに心を震わせた。続いてその広場にロミルダの妹アタランタが通りかかる。彼女はエルヴィーロからアルサメーネの手紙を騙し取った上、姉は王の愛を受け入れるようだと嘘まで残した。アタランタは早速セルセにその手紙を見せると「これは自分宛の恋文であって、アルサメーネはそれを隠すため姉と恋人のふりをしていただけ」と言う。セルセは喜び勇んでそのことをロミルダに伝えるが、彼女はそれでもアルサメーネを愛していると言い、セルセはまた苛立たった。ロミルダもアルサメーネも、アタランタの嘘に翻弄され嘆き悲しんでいた。兵士姿のアマストレもまた、自らの命を絶とうとする程心を痛めていた。
第2場/海に架かる橋
傷心のアルサメーネが自殺を図ろうとする。兄セルセはそれを思い留まらせ、本当の恋人アタランタのことを隠さずともよいと諭す。アルサメーネは必死で真実を訴え、ロミルダ以外の女性は愛せないと言った。妹アタランタの嘘が分かり、セルセは彼女を咎めたが、アタランタは好きなものは仕方がないと開き直るのだった。
第3場/町外れ
しつこくロミルダに言い寄るセルセの態度に、業を煮やした婚約者アマストレは、思わずセルセを非難し彼の逆鱗に触れてしまう。セルセは護衛兵にその兵士(アマストレ)の取り押さえを命じるが、ロミルダがそれを庇い助ける。命拾いをしたアマストレは「私はあなたが誰を想っているか全て分かっているあなたの味方です」とこっそりロミルダに告白をし去って行った。
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