セヴィリアの理髪師
Il Barbiere di Siviglia
ロッシーニ
Gioacchino Antonio Rossini
伊/1792-1868
初演:1816年2月20日/ローマ・アルジェンティーナ歌劇場
原作:ボーマルシェ/Caron de Beaumarchais(1732-1799)
台本:伊語/ステルビーニ/Cesare Sterbini
演奏時間:第1幕約90分/第2幕約45分/合計約2時間15分
楽器編成:
2Fl(1Picc持替),2Ob,2Cl,2Fg/2Hr,2Tp,3Tn/Tim,G.C.,ギター,Str.
概説:
ボーマルシェが1775年に書いた同名の戯曲を元にオペラ化された。モーツァルトの「フィガロの結婚」はこの「セヴィリアの理髪師」の後日談であり、ロッシーニのオペラはボーマルシェのフィガロ三部作の1作目、モーツァルトのものは三部作の2作目を元にしている。「セヴィリアの理髪師」は、パイジェッロが同題名で既にオペラを書いており、人気を博していた。ロッシーニがこの作品を発表したときには、まだパイジェッロは存命であり、初演の際、ロッシーニはかなり気を遣ったとも言われる。当初のタイトルは「アルマヴィーヴァ」であったが、初演後ほどなくして「セヴィリアの理髪師」に変えられた。現在上演されるのはロッシーニ作品がほとんどであるが、パイジェッロのものと両方鑑賞してみるのも興味深い。ロッシーニのオペラの中で最も知られている作品で、序曲単独でもしばしば演奏される。しかし序曲は元来は他作品のものであった。曲中でフィガロが自身を「何でも屋」であると歌う中にメスや蛭などが出てくるのは、当時の理髪師は髪や髭の扱いだけではなく、瀉血治療も業としていて、医者としての面も持っていたためである。
最終更新:2010年6月30日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP