第3幕
第1場 ハインリッヒ伯爵家前の通り
偶然にも、レナータはケルンに滞在していた伯爵に巡り合うことが出来たのだが、伯爵はレナータを魔女と呼び屋敷に入ることを禁じる。レナータは深く傷つき、気まぐれな伯爵はマディエリの化身ではないと考えるようになった。そこでレナータは「自分を辱めた伯爵に決闘を申し込み、殺して欲しい」とルプレヒトに訴える。ルプレヒトは早速伯爵家に決闘を申し込みに向かい、レナータは屋敷の外でマディエリが姿を現わしてくれるように神に祈っていた。レナータは祈りの陶酔の中で、窓に映る伯爵を見上げ、やはり伯爵がマディエリの生まれ変わりであると確信する。ルプレヒトが決闘の段取りを終えて戻ると、身勝手にもレナータは伯爵を傷つけることを禁じるのである。
第2場 ラインの切り立った崖
レナータから伯爵を傷つけてはならないと命令されたルプレヒトは勇敢に決闘に挑むが、深手を負い友人のヴィスマンに助けられる。一方伯爵は再び姿を消してしまう。レナータは愕然とし絶望に暮れ、ルプレヒトへの愛を誓う。しかしその誓いを嘲るような声が聞こえ、レナータは不安に怯えるが、その時医者が到着し「ルプレヒトの命は助かる」と明言する。
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