【あらすじ】
時と所:19世紀、アンダルシア地方のある町(スペイン南部)
第1幕/町外れの粉屋の水車小屋
(ティンパ二とトランペットのファンファーレの後、カスタネットと「オレー!」の掛声。メゾソプラノの前口上「若い嫁よ、扉にはかんぬきをかいなさい!悪魔が起きてくるぞ!」と歌声が聞こえ、再びファンファーレ。ヴァイオリンのトレモロとクラリネット、イングリッシュホルンによる「昼下がりのテーマ」が流れると幕が上がる。)アンダルシア地方のある町に、容姿には優れないが働き者の粉屋と、美しい妻が住んでいた。2人が飼っていた鳥は、粉屋の言うことは聞かないが、妻の前では言う通りに美しくさえずった。妻はよく他の男達からも声をかけられるので、粉屋はいつも気が気ではない。そんなある日、町の見回りにやってきた代官が、この美しい妻を見初め、ハンカチを落とし彼女の気を引こうとした(代官はファゴットのユーモラスな旋律に乗って登場する)。しかしこの時は代官夫人も同伴だったので、代官は見回りの後、こっそりお忍びで妻を口説きに戻ってきた。妻はこれをうまくかわし、代官の前で「ファンダンゴ」(粉屋の女房の踊り)を踊り、葡萄の房を使って代官をからかう(フラメンコ調の独特なメロディーとリズム。陽気で情熱的なファンダンゴ舞曲)。すっかり目の回った代官は、その場に倒れ込んでしまった。そこへ粉屋が出てきて、埃を払うふりをしながら体を殴るので、代官はすごすごと帰って行った。今度は夫婦揃って楽しく「ファンダンゴ」を踊る。
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