第2幕
第1場/王子の寝室
 道化師のトルッファルディーノが、鬱病の王子を何とか笑わせようとあれこれ手を尽くしてみるが、王子は一向に笑わず具合が悪そうに呻くばかり。そこでトルッファルディーノは、王子をパーティーへ連れ出すことにする。(今度は喜劇役者たちが騒ぎ出すので、再び道化役者が来て追い払う。)そして嫌がる王子にマントを着せて、無理やり部屋から連れ出した。(この場では、有名な行進曲が流れる。)
第2場/宮廷の庭
 楽しいパーティーの場に集まった人々は、トルッファルディーノの合図で様々な芸をする芸人たちを観て大喜び。けれども肝心な王子はニコリともしない。その時大臣レアンドレの前に、魔女のファタ・モルガーナが現れ「私がいれば王子は笑わないよ。」とそっと呟いた。心強い味方の登場を喜ぶレアンドレだったが、トルッファルディーノが魔女の姿に気付き、彼女を追い出そうともみ合いとなり、押されたはずみでファタ・モルガーナはひっくり返ってしまう。その両足を上げた滑稽な姿に、とうとう王子が笑い出した。すると怒った彼女が恐ろしい顔で「三つのオレンジの恋の呪い」を王子にかけて消えていき、王子は突然「三つのオレンジ!」と狂ったように叫び出す。そしてクレオンタ城にオレンジを取りにいくと、トルッファルディーノを連れて宮廷を飛び出した。(ここで叫びながら出てきた快楽派の役者たちを、またしても道化役者が追い返す。)悪魔のファルファレッロが2人の背中に風を送り、2人はあっという間に飛んでいき、残されたトゥレフ王はショックで倒れ込んでしまう。
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