【あらすじ】 時と所:ギリシャ神話の時代、古代ギリシャのイタカの国
プロローグ
「人間のはかなさ」が登場し、人間とは時・運命・愛に左右されるものだと歌う。時・運命・愛が互いの実力を誇示し、これから始まる物語を暗示している。
<第1幕> 
第1場/ウリッセの宮殿
イタカの国王ウリッセの妻ペネローペは、トロイ戦争でもう20年も帰って来ない夫のウリッセを待ち侘び、嘆く日々を送っている。乳母エリクレアの慰めはあるものの、ペネローペの周りには多くの求婚者と、再婚を勧める侍女達がいて、ペネローペはそのことにも辟易していた。
第2場/イタカ島の海岸
その頃王ウリッセは、戦で海の神ネプチューンの息子を殺したために、怒ったネプチューンにより数々の困難を与えられていた。しかし最終的には、難破した船で故国の海岸に流れ着いている。ウリッセはそこで羊飼いの姿をした女神ミネルヴァから、そこがイタカの島だと教えられ、妻ペネローペが恥知らずな求婚者達に取り囲まれていることを聞く。女神ミネルヴァは求婚者達を欺くために、ウリッセを老人の姿に変えると、従僕である老羊飼いのエウメーテを訪ねるよう命じる。そして自分はウリッセの息子のテレーマコを、旅先のスパルタから連れ戻してこようと約束した。
第3場/ウリッセの宮殿
ウリッセの妻ペネローペは、侍女のメラントからしつこく再婚を勧められるのだが、頑なに拒否している。
第4場/アレトゥーザの泉
貧しい老人の姿をしたウリッセが、羊飼いのエウメーテに一夜の宿を乞うと、心優しいエウメーテは快く受け入れてくれる。そして「ウリッセ王はもうすぐ戻ってくるだろう」と言う老人の言葉に、エウメーテは喜びを露わにする。
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