第2場/婚約パーティー会場の広間
婚約パーティーの席で、ドラゴティンの娘ゾリカと婚約者のヨーネルが、皆にキスをしろと囃し立てられていた。そこへゾリカがヴァイオリンの演奏を頼んでいた、ロマの男ヨッシィが現れ「初めてのキスは昼間の太陽の下ではなく、夜の月明かりの中でするもの」と歌い、キスは中断される。そしてパーティーが盛り上がる中、ゾリカは父親のドラゴティンと、未亡人のイローナがイチャイチャと踊っているのを見て気分を害し、ワインを呷ると一人表へ飛び出した。いつしか表は闇に包まれていた。ゾリカがいつものように川の精に話しかけていると、近くの木の上にロマのヴァイオリン弾きヨッシィを見つけた。ゾリカはロマの自由な生活にも、ヨッシィ自身にも憧れを抱き、お酒のせいもあってか、自分をロマの仲間に入れてほしいと頼んでしまう。そんな彼女に乳母のユルスカは「結婚前で気持が不安定になっているだけ」と、ロマに近づかないよう忠告する。川辺に戻ったゾリカの元へ、婚約者のヨーネルがやってきて、今度こそはとキスを迫るが、ゾリカはそれを拒み一人にしてと頼む。ヨーネルは絶対に結婚は諦めないと言い、去って行った。再び川に話しかけるゾリカだったが、いつしかその場で眠りについてしまう。
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