基礎データ
「妖精ヴィッリ」(二幕)
「le Villi」
ジャコモ・プッチーニ
(1858-1924)
Giacommo Puccini
原作:アルフォンス・カール
Alphonse Karr『ヴィリ』、ハイネの随筆集など
台本:フェルディナンド・フォンタナ
Ferdinando Fontana
初演:1884年5月31日・ミラノのダル・ヴェルメ劇場
Teatro Dal Verme, Milan
演奏時間:68分
時と所:中世、ドイツ・シュヴァルツバルト(黒い森)
楽器編成:
(Kalmus版)2Fl,Pic,2Ob,2Cl,2Fg,K-Fg/4Hr,1Tp,2Cort,3Tb,Tub/Tim,Perc,Hp/Str
(Ricordi版)3323/4531/Tp.Perc.Car.Hp/Str
登場人物:
グリエルモ/Guglielmo/林務官/Br or B
アンナ/Anna/その娘/S
ロベルト/Roberto/T
村人/合唱
妖精/バレエ
概要:
プッチーニは、ヴェルディ以降最高のイタリアオペラの作曲家として、ラ・ボエーム、トスカ、蝶々夫人などの名作を作曲した。そのプッチーニの記念すべきオペラ第一作が、この「妖精ヴィッリ」である。作品は、出版社ソンツォーニョ社主催の1幕物オペラの作曲コンクールのために作曲された。入賞こそできなかったが、出版社リコルディの社長であったジュリオ・リコルディに注目されて、以降のプッチーニの作曲生活に大きく関わることになる。「妖精ヴィッリ」の初演は、1884年ミラノのダル・ヴェルメ劇場で行われたが、当初は前述のコンクールの要件である一幕ものとして上演された。しかし同年12月26日トリノでの上演では、すでに二幕に修正され、つづき1885年のスカラ座での上演で第3版、さらに1889年、初演とおなじダル・ヴェルメ劇場での上演において、最終稿である第4版が完成した。
物語は、バレエ作品として有名なアダン作曲の「ジゼル」と同じもので、詩人ハイネが紹介した伝説で、結婚間近に亡くなった娘が妖精となり、夜中森に迷い込んだ男を、死ぬまで踊らせるという内容のもの。 なお言語のタイトルは「ヴィッリ」( le Villi )のみだが、日本では「妖精ヴィッリ」というタイトルが普及している。
最終更新:2008年4月18日
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