2014年8月新宿区民オペラ,ヴェルディ『椿姫』(ヴィオレッタ)
"Violetta" Verdi, Augst 2014 in Tokyo
写真:長澤直子
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新宿区民オペラ20周年記念公演「椿姫」
 新宿区民オペラが創立20周年を記念し、ダブルキャストでヴェルディ「椿姫」を原語上演した(草川正憲指揮新宿オペラ管弦楽団。合唱:新宿オペラ合唱団。演出:園江治)。
 筆者は二日目に足を運んだが、ピット内の草川指揮のオケは少人数ながら頗る雄弁。演出もごくオーソドックスなもので華やいだ雰囲気の中でヴェルディの醍醐味を堪能できた。タイトルロールであるヴィオレッタ役はあらかわバイロイトのブリュンヒルデやイゾルデとして一世を風靡(一声風靡?)した福田祥子。福田は元来イタリア物を得意とする人だけに本領発揮!相変わらず声量は抜群であまり良くないホールの音響を物ともせずスケールの大きい歌唱を繰り広げた。最早「椿姫」を自家薬籠中の物としている感じで、花もあり可憐にして大胆な独自のヴィオレッタ像を構築。一つ難点があるとすれば第1幕の最後などあまりにもパワフルすぎて数ヶ月後に結核で死にそうな女性には見えないことであろうか。アルフレートも多少弱さは感じさせたものの相手役としては充分な出来。2幕の老父ジェルモンの「プロバンスの空と海」もなかなかの聴き物だった。(8月31日、新宿文化センター大ホール)(浅岡弘和)