Clementi, Muzio
ムツィオ・クレメンティ
伊→英 1752-1832
作曲家、ピアニスト、音楽教育家、音楽出版業者、ピアノ製作家。
ローマに生まれる。プローニにオルガン、コルディチェッリに通奏低音を、カルパーニに対位法を師事。9歳で教会オルガニストの試験に合格。1766年、イギリスに渡り、7年間ドーセットで過ごす。1773年、ロンドンでピアニスト、作曲家としてデビュー。ロンドンでイタリア・オペラのハープシコード奏者を務め、欧州各地でも演奏活動。80年、パリでマリー・アントワネットの前で演奏。81年、ウィーンで皇帝ヨゼフ2世の前でモーツァルトと競演。1802年、ロシアに演奏旅行。
1813年フィルハーモニック協会の常任指揮者。門下にはフィールド、モシェレス、クラーマーがいる。演奏、作曲のみならず、楽譜出版社に出資し最終的に経営者となり、ピアノ製作会社も設立運営。幅広い活躍をみせた。当時はピアノという楽器の成長期であり、演奏技術のみならず楽器そのものの発展にも寄与した。
65歳から順次出版されたピアノエチュード、「グラドス・アド・パルナッスム(パルナッソス山への階梯)」全3巻は、クレメンティの奏法テクニックの集大成で、現在でも使われる中上級の練習曲である。その他、ピアノソナタが多数、学習用ソナチネがよく知られる。
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