Gade, Niels Wilhelm
ニルス・ヴィルヘルム・ゲーゼ (ガーデ、ガーゼ)
デンマーク 1817-1890
作曲家、指揮者、ヴァイオリニスト。
父は楽器製作者。1834年、コペンハーゲンの王立劇場管弦楽団のヴァイオリン学校に入学。作曲はベアウグレンの影響を受けたが、ほぼ独学といわれる。1841年、コペンハーゲン音楽協会の作曲コンクールで、序曲「オシアンの余韻」で1等賞。2年後に交響曲第1番ハ短調で認められ、メンデルスゾーンがライプツィヒのゲヴァントハウスで初演し、大成功を収めた。
奨学金を受けライプツィヒで学び、その後ライプツィヒ音楽院教授。
1844年からメンデルスゾーンの指揮者代理、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演も行う。1847年にはメンデルスゾーンの死去により後継者としてゲヴァントハウス管弦楽団の常任指揮者に就任。しかしシュレスヴィヒ=ホルスタイン戦争となり、1848年に帰国。
1850年、コペンハーゲンで音楽協会の指揮者、1866年、ハルトマン、パウリらと王立音楽院を創設、その後院長に就任。オルガニストとしても活躍。デンマークの音楽の発展に寄与し、欧州各地への演奏旅行により、指揮者・作曲家としての名声を博した。
作風は、シューマン、メンデルスゾーンの流れをひくドイツロマン派と、北欧の音調が融合し、叙情的叙事詩的壮大さを持つ。大規模な交響曲、室内楽、多数のピアノ曲がある。
弟子にはグリーグ、ニールセンなどがいる。グリーグのピアノ曲抒情小曲集第6巻には師を偲んで書かれた「Gade」という小品がある。
代表作:
交響曲全8曲
バレエ「伝説」
カンタータ「妖精の娘」
ピアノ「水彩画」第1集、2集、「新しい水彩画」1集、2集
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