Ockeghem, Johannes
ヨハンネス・オケゲム(オケヘム)
フランドル c.1420-1497
15世紀ルネサンスを代表する作曲家。
Okeghem, Okenghem, Okekem, Ockenheim, Hoquegan, Okeguan とも綴る。
生年ははっきりせず、早い説では1410年頃というものもある。大まかにデュファイより約20年後、ジョスカン・デ・プレより約20年先とされ、同時代の音楽家の流れにおいて大きな位置を占め、「音楽の長 prince de musique」、「オルフェウスの再来 verum instar Orpheicum」と讃えられた。
バンショワに師事していたと推測される。次世代の指導でも大きな役割を果たし、ジョスカン・デ・プレの師と言われる。
1440年代中頃、シャルル1世に仕える。生涯の大半を宮廷で過ごし、その後シャルル7世、ルイ11世、シャルル8世に仕えた。
1443〜44年、アントウェルペンのノートル=ダム大聖堂の歌手を務める。
1446〜48年、ムーランのブルボン公シャルル1世の礼拝堂に所属。その後フランス国王の聖歌隊に入り、その後首席聖歌隊歌手、1465年からは「国王宮廷聖歌隊長 maistre de la chapelle de chant du roy」、終生、同聖歌隊にとどまった。
1456〜59年、シャルル7世よりトゥールの聖マルタン修道院の財務官に任命される。
作品は、ミサ、モテット、シャンソンなどの写本が伝えられている。
オケゲムのレクイエムは、ポリフォニーによるレクイエムとしては現存する最古のものである。
作風は、声部間の模倣はほとんどなく、各声部が独自の旋律線を展開する。全声部が同時に休むことなしに、カデンツその他の区切りを避け、無限的な音楽が流れる。フランドル楽派のポリフォニー様式の幅を広げ、続く世代の古典的声楽ポリフォニーに大きな影響を与えた。

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