ウォルター・ヘイマー・ピストン
Piston, Walter Hamor
米 1894- 1976
作曲家、教育家。
11歳からヴァイオリンとピアノを学ぶ。工業技術高校を卒業し、製図技師としてボストン高架鉄道会社に就職。その後、芸術を志し、マサチューセッツ教員養成工芸学校へ進学、美術、建築デザインなどを学ぶ。第1次世界大戦中は海兵隊バンドでサクソフォーンを担当、その後もダンスホールのバンドやサロン・オーケストラでピアノやヴァイオリンを演奏して生計を立てた。
1920〜24年、ハーヴァード大学で学び、ペイン奨学金を得て、1924〜26年、パリへ留学。ナディア・ブーランジェ、エコール・ノルマル・ド・ミュジックでデュカスに師事。
帰国後は、1926年ハーヴァード大講師。2次大戦中は空軍に所属。1944年にはハーヴァード大作曲科教授に就任、1959年まで教えた。
ストラヴィンスキー、フォーレ、ルーセルらから影響を受け、作風は重厚な新古典主義。対位法的書法をひんぱんに用いる。ルロイ・アンダーソン、レナード・バーンスタインら、その後のアメリカの著名な作曲家を多数育てた。
代表作:
弦楽四重奏曲(5曲)(1933,1935,1947,1951,1962)
3つの対位法 Three Counterpoints(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)
◆管弦楽曲
管弦楽のための協奏曲(1933)
前奏曲とフーガ(1934)
ニュー・イングランドの3つのスケッチ 3 New England Sketches(1959)
リンカン・センター祝祭序曲 Lincoln Center Festival Overture(1962)
◆交響曲
第1番(1937)
第2番(1943。1944年度の全米批評家賞を受賞)
第3番(1947。ピューリッツアー賞受賞)
第4番(1950。ミネソタ大学開学100周年記念祝典のために委託)
第5番(1954)
第6番(1955)
第7番(1960。ピューリッツアー賞受賞)
第8番(1965)
◆協奏曲
ヴァイオリン協奏曲(1940,1960)
ヴィオラ協奏曲(1957)
2台のピアノのための協奏曲(1959)
クラリネット協奏曲(1967)
フルート協奏曲(1971)
ヴァイオリンとオーケストラのための幻想曲(1970)
◆バレエ
不思議な笛吹き The Incredible Flutist(初演ボストン 1938)
◆著作
和声法 Harmony(邦訳:『和声学』倉島俊夫訳 創元社 1956)
管弦楽法 Orchestration(邦訳:『管弦楽法』戸田邦雄訳 音楽之友社 1967)
作品:管弦楽曲DB
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